スーダンの保健水準は日本と比べてもかなり低く、さらに、スーダン国内でも都市部と農村部、また各州により医療事情に格差があります。ロシナンテスが介入するガダーレフ州シェリフ・ハサバラ地域は貧困層の多い農村部にあたり、女性のサービスへのアクセスが難しく、母子保健指標はスーダン国内でも低いのが現状です。
| 日本(2008年) | スーダン(2008年) | |
| 妊産婦死亡率 (出生数10万人に対する年間の妊産婦死亡率) |
3 | 1107 |
| 新生児死亡率 (生まれてから4週間(28日)未満に死亡する確率、 出生1000人当たりの数) |
1 | 41 |
| 乳児死亡率 (生まれてから1年未満に死亡する確率、 出生1000人当たりの数) |
3 | 70 |
| 乳幼児死亡率 (生まれてから5年未満に死亡する確率、 出生1000人当たりの数) |
3 | 109 |
ロシナンテスが運営するシェリフ・ハサバラ村の診療所は、首都から南東に約500キロ、車で約7時間離れた小さな村にあります。母子保健サービスの普及が進みつつある都市部と異なり、この地域の女性の多くは、必要な妊婦健診を全く受けることなく分娩に臨みます。その上、「伝統的産婆」(先達から伝授された技術と知識のみで出産を介助し、専門知識と資格を持たない昔ながらの産婆さん)が、村のほとんどの妊婦さんの分娩をとりあげているのが現状です。その理由は、妊娠・出産に関する知識不足、交通手段の問題や貧困もさることながら、男性中心の村文化では、女性は社会的・経済的に弱い立場にあり、医療機関を受診し適切な医療を受けることが難しいようです。また、村全体が閉鎖的で、村出身以外の医療スタッフは「よそ者」という認識が強く、なかなか受診や健康相談に行きたがらないことも母子保健サービスが遅れている理由のひとつです。
以上の問題を踏まえ、少しでも母子保健サービスが改善されるよう、診療所に現地の助産師を常駐させ、診療所での妊産婦健診と乳児健診の普及に着手しています。
さらに2009年より、村の女性の教育レベルをあげるため、女子学校の増設を支援した背景には近い将来、学校を卒業した女性が助産師学校に進み、「村出身の助産師さん」として活躍してくれることを望んでいます。
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