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現地の文化生活2017.01.06

体調不良で病院へ。日本人医師から見たスーダンの病院の感想

アッサラームアライクム。(こんにちは。)
アラビア語を覚えようと思って全然実践できていない渡邊です。
さて、お肉の呪い?かどうかは定かではありませんが、年末年始の大切な時期に私は高熱を出して寝込んでしまいました。
下痢とともに38℃台の高熱がポーンと出て、その後はだんだん下がっていたので様子を見ていた(ここで年末年始の休みはほぼ終了)のですが、一週間が経った勤務初日の前日夜にまた38℃台。
これは腸チフスとか変な病気にかかったかな?(ビビリ)ということで翌日病院に行きました。
異国で熱が出るとさびしいものですが、スタッフに支えられ心強いです。

私立のRoyal Care International Hospitalという病院にかかりました。
で、話を聞いてとりあえず診察した医師の第一声は
「viral(ウイルス性)でしょう。念のため検査を」
というもの。
因みに私、一応医師ですが、医師が「viralでしょう」というときは、たいていそれは「大したことないよ、普通のかぜです」という意味です。たまに(というか結構多くの場合)患者さんが「え?ウイルス?怖いじゃん」となって混乱したりしますが、この辺、本来は医療者側がしっかり説明すべきことですよね。(と臨床経験のかなり少ない若輩者の脱線意見です。)
検査の結果も誰がどう見ても普通の感じで、「やっぱviral、よく休んでね」ということでそのまま帰宅となりました。
今日も順調に経過しているのでまぁそういうことなんだろうと思います。

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病院の感想を書きたいと思います。
因みに私が行った病院は、私立の病院で普通のスーダン人はいけません。私は海外駐在保険に入れている(感謝)ために行けているわけで、その目線で読んでいただけると幸いです。
医療レベルとしてはそこそこの水準だと感じました。あたった先生が良かったのかもしれませんが、診察、お話も丁寧で、説明も納得できるものでした。
多分日本の普通の病院にかかるより、まともな初診だと思います。聴診もちゃんと聞いている感じがしましたし。お腹の聴診はちょっと適当だったかな、と思うくらい。

一方で、途上国の首都にある私立病院、という視点で考えると、サービスの質はそこまで高くないと思います。
一応アラビア語、英語表記で看板がありますが、あまり分かりやすくはありませんし、こちらから声をかけないとスタッフが丁寧に教えてくれるということもありません。
英語のみでも受診はできるでしょうが、診察医含めて、英語のレベルは決して高いとは言えず、多分ネイティブだとストレスを感じるレベルです。
私はメディカルツーリズムの本場、タイの私立病院をいくつか見学したことがありますが、雲泥の差です。
診察のとき、検査のとき、といちいち料金を払わないといけないのもユーザー目線で練られているとは思えない点です。薬局は閉まってたし(在庫整理と張り紙がありました)。
文句ばっかり言っているように見えますが、ハルツームに住んでいる身としてはある程度、信用できる医療機関がそばにあるのはありがたいことだなと思います。
サービスの質のところで書いた点は日本の病院でも、全てほぼそのまま当てはまりますし、私自身はストレスをまったく感じていません。
ただ、これが産業になって外国人が先客万来みたいな感じになるかと言うと厳しいだろうな、とも思うわけです。
ちなみに私は医療を産業にした方がいい、という考えを持っているわけではないですが、この手の私立病院が存続し、拡大していくには産業にならないと厳しいだろうな~とも思います。
お金持ちというのはわがままなものなので。

何らかのウイルス?にやられて、ちょっと遅れてのスタートになってしまいましたが、今年も頑張りたいと思います!