特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スタッフブログ2019.03.07

【堺遥】国際女性デーに向け、スーダンのお母さんに思いを馳せる

こんにちは、事業部の堺遥です。東京は寒さがだいぶ和らぎ、梅や早咲きの桜が開花して、いよいよ春がやってくるなぁと、わくわくする今日この頃です。

さて、日本では女の子の健やかな成長を祈る桃の節句が過ぎたところですが、続いて3月8日は国際女性デーです!国際女性デーは、女性が達成してきた成果を認識し、女性の平等と自由を目指す日として1975年に国連により制定されました。日本ではまだ馴染みの薄い印象ですが、近年、新たな文化行事として定着させようという試みが行われているようです。

スーダンにおける女性の地位

国際社会が、ジェンダーにかかわらず誰もが暮らしやすい社会の実現を目指す中、私たちが活動を行っているスーダンは、ジェンダー間の不平等が大きいとみなされています。例えば、国連開発計画(UNDP)が発表しているジェンダー不平等指数(Gender Inequality Index:GII)においてスーダンは160ヶ国中139位という位置づけです。GIIの指標の一つに、保健分野があります。スーダンにおける妊産婦死亡率は出生10万対311で、日本の出生10万対5という結果と比べると遥かに高いことが分かります。

スーダンの妊産婦死亡率が高い要因の一つに、必要な医療を受けられないという事情があります。日本において妊産婦は、一度の妊娠中に合計10回を超える妊婦検診を受けるのが一般的です。一方、スーダンの村落部では妊産婦が一度も妊婦検診を受けず、また医師や助産師などの熟練分娩介助者の立ち会いなしに出産するケースが珍しくありません。主な理由は、移動手段がなくて病院へ行くことができない、妊婦検診の受診や出産時に介助を受ける必要性が認識されていない、などです。

写真 / 内藤順司

安心して出産するために

出産時に問題が起きた時に、介助者が対処して助かるケースは数多くあります。介助者が対処できない問題でも、医療設備の整った施設へ搬送することができれば、より多くの命を救うことができます。そのためには、介助を受けられる妊産婦の割合を高めたり、医療施設を増やしたりする必要がありますが、こうした妊産婦のケアが十分に行われていないのが現状です。

スーダンを含むこうした課題を抱える多くの国では、そもそもが貧困である、という点に加え、女性の地位が低く予算が優先して振り分けられていないという問題があります。実際に関連した数字を見ていくと、女子初等教育就学率が低いなど、女性の地位が低い国ほど妊産婦死亡率が高くなっていることがわかります。救えるはずのお母さんの命を救うためには、必要な医療を受けられる環境を整えるとともに、女性の地位の向上についても考えていく必要があります。

妊産婦の命を守る

ロシナンテスが行っている巡回診療や診療所建設は、妊産婦の命を守る一助となることを目指しています。例えば、ハルツーム州シャルガニール地域ワッドアブサーレ区で巡回診療を始めたことで、活動地での妊産婦死亡数を0にするという結果を出すことができました。もちろん、因果関係を単純に評価することはできませんが、巡回診療の定期的な実施や安全なお産の啓発を進めてきた効果は一定程度あったと感じています。

巡回診療での妊婦検診の様子

国際女性デーを機に、多くの方にスーダンのお母さんたちに思いを馳せてもらえたら、と思いブログを書きました。女性たちが安心して子どもを産むことができるようにするためにも、さらに一生懸命活動を進めていきたい、と改めて思ったのでした。