特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スタッフ挨拶2018.12.27

入職のご挨拶【小川和泉】

こんにちは。2018年11月にロシナンテスに入職しました、小川和泉と申します。入職前は、医療機器メーカーに勤務し、アフリカ市場開拓の業務を担当しておりました。国際協力の分野は初めてですが、皆さまからの大切な想いとご支援を、スーダンの地で形にしていけるよう努めてまいります。よろしくお願い致します。

私のこれまでのキャリアにおけるキーワードは、「アフリカ」と「医療」です。

初めての「アフリカ」との出会いは、8年前にさかのぼります。大学時代にアフリカ経済のゼミに所属しており、「いつかは途上国の人に貢献できる仕事がしたい」と漠然と思っていました。留学や旅行経験もなく、そもそも海外の事情について知識がなかった私は、先ずは自分の目で現場を見て学びたいと思い、ウガンダで3週間のボランティアに参加。それは、ウガンダのエイズ孤児のための学校建設作業とエイズ啓発を行うものでした。現地では、エイズの患者さんのご自宅でお話を伺ったり、また、エイズが原因で親を失った子どもたちと接したりする機会がありました。その中で、経済的な貧しさに起因する様々な背景により、多くの尊い生命が失われている現実を目の当たりにしました。この現実を見てきた自分だからこそ、将来できることを考え、行動する責任があると、学生ながらに強く感じました。

続いて、「医療」についてです。私は医療従事者ではなく、文系出身の人間です。そんな私が「医療」に関心を持ったのは、大学時代に大きな交通事故に遭った経験からでした。当時原付バイクに乗っており、自動車による追突事故で、腰の骨折と全身打撲。顔の大半は傷とアザで悲惨な状態となりました。医師からは「頭の打ち所が悪ければ、助からなかったかもしれない」と告げられました。それがちょうど就職活動中だったこともあり、守られた生命だからこそ、人の生命や健康に関わる仕事をすることで、恩返しをしたいと思うようになりました。そしてその恩返しの場所が、学生時代に縁した「アフリカ」なのかもしれないと思ったのです。

大学卒業後は医療機器メーカーに入社し、日本国内での営業を経て、欧州法人に駐在。アフリカ事業のセールスマーケティング担当として、ビジネスの拡大を通じてアフリカの医療に貢献できるように努めました。業務の半分は出張で、アフリカ13か国を訪問。その中で、一番印象に残った国がスーダンでした。50度近くにもなる猛烈な暑さ、アラブの独自の雰囲気など、他のアフリカ諸国では感じたことのない新鮮さがありました。このスーダン出張中に、仕事でロシナンテスと出会い、「いつかはこの地で、ロシナンテスの一員となって仕事ができたら…」と思い始めたのです。

この出会いをきっかけに、ビジネスのターゲットとなりやすい各国の都市部のみならず、地方の医療について関心を持つようになり、病院も診療所もインフラさえも整っていない地域で何が求められているのかを真剣に考えるようになりました。そして、このような地域に暮らす、ごく普通の人たちにアプローチできるような仕事に挑戦したいと思い、ロシナンテスへの入職を決意するに至りました。

今までお世話になってきた方々への感謝の思いと自身の原点を大切に、これからスーダンで出会う目の前の一人のために、微力ながら尽力させていただきたいと思います。これから、どうぞよろしくお願い致します。

前職でのザンビア出張時に、NGOの活動地を訪問。現地の方の素敵なダンスと歌で歓迎していただきました。(撮影/公益財団法人ジョイセフ)