特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

ロシナンテスからの活動情報をご案内します。

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巡回診療2018.11.19

トイレが完成!感染症をなくすためにできること

今日11月19日は、国連が定める「世界トイレの日」です。トイレがないと、水が汚染されてしまったり、病気が蔓延しやすくなったりします。「世界トイレの日」は、人々の健康に大きな被害をもたらし、時には命を奪ってしまうトイレの問題への意識を高め、問題解決に取り組んでいくために制定された日なんです。

そんなトイレの日にちなみ、今日はワッド・シュウェイン村で建設を行っていたトイレが完成しました!のご報告をしたいと思います。

ロシナンテスが巡回診療を行っていたワッド・シュウェイン村の小学校には、トイレがまったくありませんでした。巡回診療をする中で、この地域では不衛生な水や環境が原因と思われる感染症が多いことが明らかになっていたため、公益財団法人 テルモ生命科学芸術財団の「医療・健康向上貢献事業助成」を受けて、トイレの建設を行いました。

まずは教育省が指定するトイレのデザインを取り寄せ、建設に着手しました。しかし井戸改修工事と同様に、為替レートの大幅な変動で何度も見積もりの取り直しが必要になったり、資材を現場まで運搬するための車両燃料が手に入らなかったりと、その時期のスーダンならではの様々なトラブルに見舞われ、大幅に遅れての完成となりました。

完成したトイレ。右奥が校舎です。

しかし、トイレを作っただけでは衛生環境は改善されません。きちんと掃除をしなければすぐに汚くなり、誰も利用したくない状態になってしまうので、トイレの正しい使い方や清潔に保つ方法を知る必要があります。またトイレの後に手を洗わなければ、そこから病原菌が広まってしまうので、手洗いを徹底する必要もあります。そのためトイレの完成後には教育省から講師を派遣してもらい、生徒156人に対してトイレの正しい使い方や手洗いの重要性などを説明するヘルスプロモーションも行いました。

開始前、ロシナンテス職員(手前)と学校の教師(右)、村長(中央後ろ)とで打ち合わせ。

屋外での排泄は健康に害を及ぼすこと、トイレを使用することで病気を防げること、トイレ使用後は手を洗うことが重要であることを生徒たちに話す教育省職員。中央は『手洗い5ステップ』のポスター。

生徒たちによる実演の様子。

子どもたちには、その日学んだことを家族にも伝えるように話しました。子どもたちから家族へ、そして家族からその地域へ、正しい知識が広がっていくことを期待しています。

巡回診療2018.03.27

村の学校でトイレ建設開始!

ロシナンテスが巡回診療を行っていたワッド・シュウェイン村(今年の1月に診療所が完成したばかりの村です)の小学校で、トイレ建設がスタートしました!

皆さんは「学校のトイレ」と聞くと、どんな光景が思い浮かびますか?
私は「冬は寒くて順番待ちが嫌だったなあ」「トイレ掃除当番、大変だったなあ」、そんな記憶が浮かびます。あとは、鍵がかたくてたまに閉じ込められてしまう人がいるとか、学校の怪談があったり…。中には「トイレにいると1人になれて安らぐ」なんていう人もいたりとか?
年代や地域によっても色々かと思いますが、皆さんそれぞれ、日々お世話になっていた「学校のトイレ」にまつわるエピソードがあるのではないでしょうか? トイレは、私達の生活には欠かせないものです。

でも、ワッド・シュウェイン村の小学校には、トイレがまったくありません。

トイレがないと、排泄物によって土や水が汚染されてしまったり、排泄物に触れたハエや家畜を介して病原体が運ばれたりして、感染症の危険が高まってしまいます。実際、ロシナンテスが巡回診療をする中で、この地域には不衛生な水や環境が原因と思われる感染症が多いことが明らかになっていました。また、村人や巡回診療チームからも「水の衛生を改善したい」という声が届いていました。
トイレを作ることは、水衛生を改善するためにとても大切です。

日本では特にインフルエンザが流行する冬場に「学級閉鎖」が話題になりますが、学校のようにたくさんの人が集まる場所では、感染症があっという間に広がってしまいます。この学校には約120人の子ども達が通っていますが、子ども達が学校から各家庭に病気を持ち帰ってしまえば、家族や近所の人にも病気がうつってしまう可能性があります。ですから、学校にトイレを作って環境をきれいに保つことは、子ども達だけでなく、その家族や地域の健康を守ることにもつながるのです。

きれいなトイレが完成したら、またご報告します!

ワッド・シュウェイン村の子どもたち

巡回診療2018.02.07

巡回診療が表彰されました

こんにちは!スーダン事務所の令官です。

周りが寒い寒いと言います(スーダンも今は一応冬です)が、暑いだろと日々心の中で突っ込んでいます。気温30度ですから。

先日、ハルツーム州保健省が主催する会議にロシナンテスも招かれ、参加してきました。
この会議は毎年行われており、保健分野で活動するNGOが一堂に会し、前年の活動成果や情報を共有しています。
会場にはスーダンのNGOや、カタールのNGOも参加していました。

ロシナンテスはハルツーム州で巡回診療、診療所建設に取り組んできました。
州保健省とは各事業が始まる前から何度も打ち合わせをし、事業が始まってからは一緒に現場に足を運び、今後の方針を検討するなど、日頃から密にやりとりし、協力し合っています。

会議の中では、ロシナンテスが続けてきた巡回診療も紹介され、感謝状と盾が授与されました。
州保健省の大臣から、「ロシナンテスの努力と活動成果にはとても感謝しています」との言葉を受けることができました。

保健省から授与された盾

ロシナンテスが巡回診療を行ってきたシャルガニール地域の担当者からは、ロシナンテスが実施している丁寧なフォローアップについてコメントがありました。地域とともに取り組む姿勢が大切だと感じるとのことでした。

また、今回の受賞を受け、職員のインティサールが「私たちの取り組みが喜ばれ、評価されたことをぜひ日本の皆さんに伝えたい!」と、仕事に対する誇りを新たにしていました。
私はスーダンに赴任してまだ3ヶ月ですが、分からないことがたくさんあります。これからもモチベーションの高いローカルスタッフとともに、一緒に頑張りたいと思います。

ロシナンテスの活動は地道ではありますが、支援者の皆様に温かく見守って頂きながら、スーダンの関係機関やロシナンテスのスーダン人スタッフと共に前進することができています。これからも応援よろしくお願いします!

保健省職員と

巡回診療2017.09.20

巡回診療の満足度調査

こんにちは!スーダン事務所の渡邊です。
今回は、プロジェクトを進めるうえで非常に大事な「プロジェクト評価」の話をしたいと思います。

ロシナンテスのスーダンにおける一番大事な事業は「巡回診療」です。そして、住民がその巡回診療をどう思っているかは非常に重要です。
医療サービスを評価する上で、もちろん「死亡率を減らした」「病気にならなくなった」なども非常に大切ですが、住民の満足度も同様に大切と言われています。利用者が医療サービスに満足していなければ、なかなか病院によりつかなくなってしまいます。何でもかんでも病院に行けばいいというわけではありませんが、体の問題があるのにどうせ何もしてくれないからと病院に来てくれないのは大きな問題です。

また、住民が「医療」全体に満足することは、住民自身が前向きに保健の問題に取り組むことの基礎ともなります。ロシナンテスとしては、巡回診療で医療のよい面を知ってもらい、そして前向きな住民たちとともに地域の保健を作っていきたいと考えています。

さて、難しい話を書いていますが、この満足度、評価するのはさらに難しいです。
まず、そもそも満足度とは何でしょうか。

「病院に行ったら先生が話をよく聞いてくれて満足!」
「病院に行ったら先生がかっこよかった!かわいかった!満足!」

医療サービスに関わる感想の中には色んな満足があります。
しかし、上の例で分かる?とおり、「その満足が本当に医療の質に対するものなのか?」「医療に対して前向きに向き合うことを促すものなのか?」と考えていくと、「とりあえず満足していますか?」と聞くだけでは不十分であると分かります。

そんなわけで、今年やりたいと思っていたこの医療に関する満足度の調査について、ハルツーム州の保健省、研究部門と議論を重ねてきました。
最終的には保健省の「ちゃんと住民の間で議論をし、細かい文脈も含めたデータをとることが重要なのではないか」という助言もあり、5つの村で巡回診療についてのグループディスカッションをすることになりました。

データ記録のために保健省の職員がついてきたり、データは大事だからとついてくるこれまた別の政府職員がいたりと、大所帯での調査になり、最終日は車3台で村へ向かいました。また、雨季のシーズンも重なり、5つの村に行くのは非常に大変でしたが、一度現場の仕事を始めてしまえばするすると進んでいくのがスーダン。1週間もかからずにデータ収集を終えることができました。(政府との交渉に3ヶ月もかけたのは何だったのか…)住民たちも「それは大事」と集まってくれ、色んな意見を言ってくれました。

データをまとめるのはこれからですが、巡回診療に対してはおおむね肯定的な評価をしてくれたようで一安心。こういった議論をしながら、少しずつ前に進んでいけたらと考えています。

巡回診療2017.08.07

巡回診療・診療所視察

こんにちは!スーダン事務所の田才諒哉です。
ロシナンテスでは、月に1度、約2週間かけて29の無医村地域をまわる「巡回診療」事業、3棟の診療所をつくる計画の「診療所建設」事業を行っています。今回は、巡回診療および、すでに完成し運営の始まっている診療所の視察に行ってきましたので、そのご報告をさせていただきます。

 

巡回診療視察

毎月実施している巡回診療の視察ですが、まずは砂漠を駆け抜けている巡回診療車のスタッフと連絡を取ります。今どの辺りにいるのかを確認し、その地点を追いかけて我々は向かいます。ですので、当日までどの村の視察ができるかは正確に特定ができません。
このときの巡回診療車は、アルハムダ村という、私たちが巡回診療を行っているエリアの中でも比較的大きい村で活動が行われていました。数時間の滞在でしたが、巡回診療には病気の子どもを連れたお母さんや、産後5日しか経っていない母子、乳幼児健診のために子どもを連れてくる方々など、多くの村人が訪れてきました。

 

診療所視察

診療所運営の視察では、本プロジェクトのカウンターパートであるハルツーム州保健省のスタッフにも参加していただき、「土とレンガの診療所プロジェクト」で建設した1棟目の診療所のあるアルセレリア村を訪問しました。診療所では、ワクチン接種の様子などを見させていただきました。
この村の診療所は、建設が完了し運営もスタートしておりますが、運営が軌道に乗るためにはまだまだ課題もあります。どうしたら良好な診療所運営を継続できるか、今回一緒に視察を行ったハルツーム州保健省や地域保健局のスタッフとの議論を今後も重ねて参りたいと思います。
スーダンはいつも通りの暑い時期が続くとともに、雨季のシーズンになりました。このような過酷な環境の中で、2週間砂漠を駆けまわりながら診療を行う巡回診療スタッフ、村に住み込みながら診療所で検診を行うスタッフの方々には本当に感謝です。
これからも1人でも多くの人たちに「医」を届けるため、プロジェクト関係者の方々と力を合わせて活動を行っていきたいと思います。