「良き企業市民」として地域に貢献する~ロシナンテ法人インタビュー:TOTO株式会社さま
ロシナンテスの活動は、多くの皆さまからのあたたかいご寄付により支えられています。この度、組織として応援いただいている団体や企業さまに、そのきっかけや想い、社会貢献の取り組みについてインタビューをする企画を立ち上げました。
第4回はTOTO株式会社さまです。TOTOさまは、水まわり設備やセラミック商品の開発・販売を通じて暮らしの質の向上に貢献する一方で、社会貢献活動にも積極的に取り組まれています。
ロシナンテスには、「TOTO水環境金」を通じたスーダンの給水所建設へのご支援のほか、講演やキャンペーンへの協賛など、多岐にわたりあたたかいご協力をいただいております。
今回は、TOTO株式会社 総務部第一グループの河村さま、古田さまに、日頃の社会貢献活動の取り組みについてお話を伺いました。

御社の社会貢献活動へのお考えをお聞かせください。
TOTOグループは、創立時からの企業理念「健康で文化的な生活を提供したい」という志のもと、事業活動を行っています。社会貢献活動は、この事業活動と両輪で行っていくというのが基本的な考え方です。
事業を通じて世の中に価値を提供するだけでなく「良き企業市民として社会的責任を果たす」ことを重視しています。私たちのグループには約3万人の社員が働いてますが、会社だけでなく社員一人ひとりが社会貢献に関わることが大切だと考え、共に取り組む姿勢を大切にしています。
また、それぞれの国や地域に根差した活動をすることも大事にしており、各拠点が自ら地域のニーズを考え、主体的に取り組んでいます。地域の清掃や地元行事への参加、「TOTO水環境基金」の助成先団体の活動への参加など様々です。工場では、全国13拠点でTOTO主催の夏まつりを開催しています。花火大会や社員による露店出店、地域の子どもたちによる出し物など、地域の皆さんに楽しんでいただけるよう工夫しています。本社のある北九州市でも毎年開催します。
ロシナンテスとの最初のご縁になった「TOTO水環境基金」について教えてください。
TOTOの社会貢献活動は、「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」のマテリアリティ(重要課題)である「きれいと快適・健康」「環境」「人とのつながり」に基づいています。なかでも「TOTO水環境基金」に代表されるように、水環境や衛生分野への支援には特に力を入れています。
「TOTO水環境基金」は、水と暮らしに関わる環境活動に継続的に取り組む民間団体への支援を通じて、持続可能な社会を実現するため、TOTOが2005年に設立した基金です。助成先の活動地は国内のみならず、世界中の国や地域に広がっています。
▼TOTO水環境基金(詳しくはこちら)
https://jp.toto.com/company/csr/mizukikin/

この助成金の拠出額は、ステークホルダーの皆さまの想いに応じて算出されています。お客さまの節水商品購入による節水効果、株主さまからの株主優待制度による寄付賛同、TOTOグループ 社員のボランティア・寄付などの参加人数を金額換算し、TOTOのマッチングにより決定されます。ステークホルダーのかかわりが増すほど助成金が増えていく仕組みです。
ロシナンテスさまには、この基金を通じて、スーダンの村落部で給水所を建設するプロジェクトに助成させていただきました。


従業員の皆さまのロシナンテスの印象は?
ロシナンテスさまとの協業は、「TOTO水環境基金」での支援が始まりでしたが、その頃は社内への周知を意識して行っていなかったため、かかわりを知る社員も多くなかったと思います。2023年に実施した人権研修で理事長の川原さんに講演いただいたことをきっかけに、多くの社員がロシナンテスさまの活動を知るようになりました。
今年4月から行われた、SNS投稿がスーダン支援になるキャンペーン「#ノーサイドアクション」に協賛をすることになったのも、この講演をきっかけに、ロシナンテスさまとTOTOとの取り組みが社員に広く周知されたことが大きかったと思います。ロシナンテスさまを応援したいという声をうけて、社員が参加できるような取り組みができないかと考えていた時にご提案をいただき、協力させていただくことになりました。

社会貢献活動への理解や参加促進のために苦労していることはありますか。
やはり活動に参加する人はどうしても一部になりがちで、自分事にしてもらうことは簡単ではないなと感じています。TOTOでは、社員が社会貢献活動に参加し社内システムに登録すると「ボランティアポイント」を付与する制度があります。登録をしていない社員もいますので、もっと登録を促進していきたいと考えています。
まずは、知ってもらうことが大切なので、昨年は社内イントラネットでの情報発信を強化しました。また、年間のボランティアポイントに応じて表彰される「ボランティアマイスター制度」も、参加の動機づけとしてもっと社内で認知を広げていきたいです。
ご自身では何か社会貢献活動をされておられますか。
(古田さま)
私はさまざまなボランティア活動に参加しています。今年は、ボランティアポイントが年間300ポイント(1時間未満の活動1回あたり3ポイントが付与)を超えたことで、ボランティアマイスターに認定もされました!
娘や家族と出かける際に、ごみ袋と火ばさみを持ってゴミ拾いをしています。やってみると楽しく、通りすがりの方が「ありがとうね」と声をかけてくださるのも嬉しいです。私の娘は車いすを利用しており、多くの方々に支えられて育ってきました。その恩返しをしたいという思いもあります。
それに、活動を続けるうちに、道端で困っている方がいたら自然と声をかけられるようになりました。「ありがとう」がつなぐ連鎖で、人とのかかわりが軽やかになったと感じています。
(河村さま)
私の場合、子どもがまだ小さくなかなか時間が取れないので、ボランティア活動には参加できていません。でもその代わりに、子ども支援の団体へ寄付をしています。毎年感謝状が届くんです。「バスケットボールをがんばっています!」というような手書きの一言を見ると、遠くのどこかで誰かのために、支援がちゃんと届いているんだなと嬉しくなります。
ロシナンテスへ期待することやメッセージをお願いします。
「いいことを続ける」のは、本当に大変なことだと思います。でも、誰かがやらなければ、社会は変わりません。私たちはつい評論家になって、「自分ひとりじゃ何も変えられない」と感じてしまいがちですが、そこに最初に手を挙げる“ファーストペンギン”がいるからこそ、賛同する仲間が増えていくのだと思います。
その姿勢を体現しているのがロシナンテスさまだと思います。ぜひこれからも活動を続けてほしいですし、TOTOとしても様々なかたちで応援していきたいと考えています。微力ながらご一緒に少しでも社会を良い方向に動かしていけたら嬉しいです。
TOTO株式会社さま、ご協力ありがとうございました!