特定非営利活動法人ロシナンテス

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出産予定日が1か月もずれる?エコー健診の大切さを改めて実感したザンビアの出産現場から

こんにちは、広報担当の神(じん)です。11月上旬にザンビアへ出張し、母子保健事業を行っているムワプラ診療所でのエコー健診に同行してきました。

出産予定日を過ぎていた妊婦さん

健診が始まり、ひとりひとりエコーで確認していくなかで、驚くことがありました。妊婦健診カードの情報を見ると、出産予定日を過ぎている妊婦さんがいたのです。

「もう予定日を過ぎているのに、まだ産まれていない……大丈夫かな」と思いましたが、診療所スタッフと一緒にエコーで確認してみると、そもそも妊婦健診カードに書かれている出産予定日が正確ではないことが分かりました。

ある妊婦さんは、妊婦健診カードに書かれていた出産予定日から1か月もずれていたのです。

写真:エコー健診の様子

「最終月経開始日」による判定のデメリット

ザンビアでは一般的に、最終月経開始日から日数を数えて出産予定日を計算します。この計算には、「妊娠期間計算ホイール」のような道具も使われます。

妊娠期間計算ホイール

しかし、この計算方法には弱点があります。

  • 最終月経開始日がはっきりしない/記憶があいまい
  • 月経が不規則

といった場合、出産予定日を正確に出せないことがあるのです。

日本とザンビアの違い

日本では、出産予定日をどのように算出しているのでしょうか。日本では、まず最終月経開始日から予定日を推定したあと、妊娠初期(8〜10週ごろ)にエコーで、胎児の頭の先からお尻までの長さを測り、より正確な予定日を確定していきます。

一方ザンビアの村落部では、産前健診でエコーを受けられる施設が限られているため、正確な出産予定日を把握できていないことも多いのです。さらに、妊娠初期から健診に来る妊婦さんはまだまだ少ないという現状もあります。

そこで、ロシナンテスが支援する医療施設では、エコーデバイスを導入することで出産予定日を正確に把握する取り組みを進めています。同時に、できるだけ早期に妊婦健診に来てもらうよう啓発活動も行っています。

今回の妊婦さんも、エコー健診により、正確な出産予定日を確認することができました。

エコー健診の結果を聞く妊婦さん

従来のザンビアの妊婦健診カードには、エコーの結果を書き込む欄がありません。そこでロシナンテスでは、エコーを実施した際に結果を記録できるよう、オリジナルのエコー健診票も作成して運用しています。

新しく作成したエコー健診表

健診のあとはザンビアごはん

健診後は、SMAGと呼ばれるヘルスボランティアの皆さんが中心となって準備してくれたザンビア料理を、みんなで一緒にいただきました。

ヘルスボランティアの皆さんによる調理の様子

大鍋で作った主食のシマとともに、市場で買ってきたビレッジチキンやボンドゥエという葉野菜を調理していただきました。なんと、5キロのメイズパウダーで作ったシマが、あっという間になくなってしまいました!

チキン、ボンドゥエの炒め物、シマ

安全なお産には、予定日の正確さが不可欠

ロシナンテスがザンビアで事業を開始して以降、これまで2棟のマザーシェルター(妊産婦待機施設)を建設してきました。マザーシェルターでは、出産が近づいた妊婦さんに出産予定日の1週間〜10日前を目安に来てもらい、医療施設で安全なお産につなげる仕組みを整えています。

しかし、そもそもの出産予定日が正確でないと、この仕組みがうまく機能しません。

今回の出張を通して、エコー検査は危険なケースを見逃さないためだけでなく、出産予定日を正しく把握する意味でも重要であることを、改めて実感しました。

このような地道な活動は、皆さまのご支援があってこそ実現できています。これからも現地の人々と共に、安心して出産できる環境を整えていきます。