特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スーダンで新たな一歩!事業地から写真が届きました

こんにちは、ロシナンテスの川原です。スーダンで種をまいてきた新しい挑戦が、形になってきました。来週にはスーダンに渡航予定のため、詳細はまた現地からレポートできればと思いますが、昨日現地から届いた写真を見て大変うれしい気持ちになったので、速報として皆さまにもご共有です。

妊婦さんたちに医療を届ける事業を開始

1月に、バングラデシュのグラミン銀行傘下の組織であるグラミン・コミュニケーションから、IT専門家と看護師の2名をお招きし、ポータブル・ヘルス・クリニック(PHC)の研修を実施しました。ポータブル・ヘルス・クリニックは、バングラデシュで九州大学医学部と共同開発した遠隔医療システムです。

詳しくはこちらでご紹介していますが、主に家庭訪問での健診を想定して設計されたこの遠隔医療システムを活用して、紛争下で医療にアクセスしづらい妊婦さんたちに質の高い医療を届けるべく準備を進めてきました。

紅海州の難民キャンプで巡回診療スタート

そして2月に入り、ついに紅海州の難民キャンプでポータブル・ヘルス・クリニックを活用した巡回診療が始まりました。

ポータブル・ヘルス・クリニックを活用して血圧を測る

この地域の難民キャンプは、各地からの避難民の流入によって医療がひっ迫した状態にあります。

エコーで妊婦さんの健診を行う様子

ただでさえ不安要素の多い妊娠中に、適切な医療が受けられない状況にある難民キャンプの妊婦さんたち。まずは少しですが、安心を届けることができたのではないかと思います。医療が届きにくい場所に、小さくても確かな一歩が踏み出されました。

順番を待つ妊婦さんたち

まだ開始早々で、課題は山積しています。しかし今は「始まった」ということに、深い喜びを感じています。

遠隔診療への挑戦と通信の壁

ポータブル・ヘルス・クリニックの特徴の一つは、遠隔診療です。ただでさえ不足している医師がすべての地域を巡回するのは現実的ではありませんが、医師以外が巡回健診を行い、必要な時に遠隔で医師とつなぐことで、より多くの地域に医療を届けることができます。

しかし、現地のインターネット環境は非常に不安定で、通信が途切れるたびにスタッフへ大きなストレスがかかっています。

医師と遠隔でやり取りをする様子

解決策の一つとして、Starlinkの導入を検討しています。衛星インターネットが実現すれば、遠隔診療の質は大きく向上するはずです。ただし、導入にはスーダン政府の許可が必要です。現在、交渉の可能性を探っています。

通信環境の整備は、医療の質そのものに直結する重要課題です。

母子保健から広がるニーズ

現在は母子保健を中心に、妊婦さんを対象とした診療を行っています。しかし現場では、

「他の病気も診てほしい」

という声が強く上がっているようです。

ポータブル・ヘルス・クリニックの枠組みをどこまで拡大できるのか。人員、機材、通信、制度面――慎重に検討していく必要があります。目の前の命を守ることと、持続可能な仕組みをつくることの両立が求められています。

2月21日、再びスーダンへ

私は2月21日に日本を発ち、スーダンへ向かいます。

現地がどのような状況になっているのか。
ポータブル・ヘルス・クリニックはどこまで機能しているのか。
課題は何か。希望はどこにあるのか。

次回は、現地からの報告をお届けできればと思います。引き続き、温かく見守っていただけますと幸いです。

写真を届けてくれた、医師であり、事業を引っ張るパートナー団体SFPAのスタッフでもあるナナさんと