特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

ロシナンテスからの活動情報をご案内します。

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新型コロナ2020.07.21

オンムサマーマ村での新型コロナ対策支援

新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)の流行は、スーダンにも大きな影響を及ぼしています。ロシナンテスは、村落部での感染拡大を防ぐため、事業地である北コルドファン州のオンムサマーマ村で新型コロナの対策支援活動を実施しました。

 

スーダンにおけるCOVID-19の状況

7/20現在、スーダンにおける感染者数は10992名、死者数は693名と報告されています。(スーダン共和国保健省による報告)

感染者の増加が続いている状況の中、スーダン政府は、今月からハルツーム州をはじめ各地のロックダウンを段階的に解除。官庁機能や市民生活が日常に戻りつつあります。空港の再開も始まり、国内外からの感染者の更なる増加が懸念されています。

 

現地に潜む様々なリスク

スーダンには、潜在的に感染症が広まりやすい様々なリスクがあると考えています。

1)従来からの生活様式

スーダンでは、皆で大皿を囲み、フォークや箸ではなく手を使って食事をするのが一般的です。また、挨拶では同性同士がハグをしますし、多くのイスラム教徒はモスクで集団での礼拝を行います。

2)各地で生じたデモ

先月6/30にスーダン全土で大規模なデモがありました。100万人規模で、市民が政治改革、真の民主化を求める抗議活動を行いました。報道では、大勢の人がマスクを着用せずに集まり、大声を出している様子が見受けられました。

3)感染症に関する知識や情報の不足

地方部において、テレビやスマートフォンで情報収集ができる人は限られています。田舎にいく程、COVID-19そのものや、感染対策などの基本的な情報へのアクセスがない人が多く存在します。

4)市民の生活困窮

現在、スーダンの経済状況は非常に悪い状況です。インフレが続き、一般市民の生活は日に日に厳しくなっています。仮に正しい感染予防の知識があったとしても、生活苦により必要なマスクや石鹸が購入できない人もいます。

 

COVID-19対策支援実施

ロシナンテスは、スーダンでのCOVID-19の感染拡大を受け、現地での支援活動の検討を重ねてきました。駐在員は日本でのテレワーク、現地スタッフも基本的に地方部への訪問を自粛していましたので、現地パートナーNGOであるSIDO、北コルドファン州保健省と連携しながら、支援についての協議を進めてきました。

そして、7月10-11日の2日間で、ロシナンテスの事業地である北コルドファン州のオンムサマーマ村にて、2つの活動を実施することができました。

1)COVID-19に関する情報提供

村の住人約750世帯(3750名)を対象に、巡回車を利用した啓発活動を行いました。これまで村での啓発活動は、集会形式で行ってきましたが、今回は密集による感染を防ぐため、モバイル啓発活動という名の下、巡回車とスピーカーを利用し、村中を回りながら情報提供を行いました。

啓発には、スーダン保健省が公開している情報を活用し、COVID-19の基本情報、手洗いやソーシャルディスタンスを含む感染対策、感染時の対処法などを広めることに注力しました。

2)衛生用品配布

保健省のアドバイスの下、ヘルスセンター及び住人を対象に、マスク、ハンドサニタイザー、石鹸の配布を行いました。情報提供と同時に必要な衛生用品を寄贈したことで、住民が得た知識をもとに、直ぐに実践に移すことにつなげるためです。

 

通常、ロシナンテスとSIDOの職員は現場に身を置いて活動することが多いのですが、今回は都市部から人が動くことによる村へのウイルスの伝搬を防ぐため、両職員による村への訪問を控えることにしました。代わりに、北コルドファン州の保健省職員、保健省による研修を受講した現地ボランティア、村のリーダーで構成されたチームが活動を実施しました。自分達が現場で動けないもどかしさを感じながらも、SNS通話やメールなどのオンラインツールを活用することで、遠隔での支援活動の新たな形ができつつあると思っています。

実施後、村のリーダーからは、「今回の支援に大変感謝している」とのメッセージをいただきました。このような活動は、一度で大きな成果が出るものではなく、地道に積み重ねていくことが必要になると思います。村の住人の意識・行動が変化していくことを期待しつつ、保健省やSIDOを通じて活動のフォローアップを定期的に行い、臨機応援に必要な人々に「医」を届けていきたいと思います。