ザンビアで再び、人々と共に歩むために―入職のご挨拶【梶原輝史】
はじめまして。この度、ザンビア駐在員としてロシナンテスに入職いたしました梶原輝史と申します。皆様から寄せていただいた温かいお気持ちやご支援を、責任を持ってザンビアの現場へ届けていきたいと思います。
医療だけでは、守れない命がある
私はJICA海外協力隊として約2年間、ザンビアの農村部にある診療所で活動しました。現地では、遠く離れた村から何時間も歩いて診療所を訪れる妊婦さんや、大きなけがを負い牛車で搬送されてくる方々の姿を目の当たりにしました。また、生活の中では泥で濁った水しか得られない地域もあり、健康を守るためには医療だけでなく、生活を支える基盤そのものが重要であることを実感しました。
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地域の力を信じるということ
ザンビアから帰国後は、日本においても、医療・保健サービスへのアクセスに制約のある離島で、保健師として地域の健康づくりに携わってきました。限られた人材や資源の中で地域を支えるためには、住民の方々との信頼関係を築き、地域にある力を活かしながら、行政や関係機関と連携して取り組むことが不可欠であると学びました。
離島において、住民一人ひとりの健康や生活に寄り添う活動に携わる中で、目の前の個人や地域を支えるミクロな視点に加え、地域全体の健康課題やそれを支える仕組みづくりというマクロな視点で活動に関わりたいという思いが強くなりました。そして、かつて過ごしたザンビアで、現地の方々と共に健康課題に向き合いたいという思いが再び高まっていきました。
離島での経験を通じて、活動は外部から一方的に提供するものではなく、その地域が持つ力を引き出し、住民の方々と共に築いていくものであることを学びました。限られた環境だからこそ、その土地の文化や価値観を尊重し、地域に合った方法を共に考える姿勢が重要だと考えています。
「ともにつくる医療」に惹かれて
医療を届けるだけでなく、その地域で人々が健康に暮らし続けるための仕組みを、地域の方々と共につくっていくというロシナンテスの姿勢に、これまで私が大切にしてきた地域づくりの考え方とが重なり入職を決意しました。
ロシナンテスは、世界のどこにいても「医」を届けることを目指しています。しかし、人々の命や健康を守るためには、医療だけではなく、保健、水、衛生、教育など、さまざまな基盤が欠かせません。特にザンビアのような地域では、医療を届ける仕組みだけでなく、人々が健康に暮らし続けるための土台づくりから取り組むことが必要です。
寄り添い、ともに歩む姿勢を大切に
ロシナンテスが目指すのは、必要な医療が届く仕組みが整い、一人でも多くの命が救われる世界です。そして、地域の人々が「医療」を自分たちのものとして捉え、主体的に健康を守り続けられる地域を育んでいくことでもあります。その実現には、人に寄り添い、地域とともに歩む姿勢が欠かせないと考えています。
これまでの経験を活かしながら、ザンビアの方々のために、そして温かいお気持ちを寄せてくださる支援者の皆様の思いに応えるために、一つひとつの活動に誠実に取り組んでまいります。これからどうぞよろしくお願いいたします。
