特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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新型コロナ2020.12.04

ないと学校に通えない!新型コロナ対策でマスクを配布

ザンビアでは、休校となっていた学校が9月に再開されて以降、生徒や教職員へマスク着用の指導が行われています。ロシナンテスの事業地で学校関係者から聞き取り調査を行ったところ、マスクのない生徒は授業に参加できていないということがわかったため、5つの小学校へマスクの寄贈を行いました。

事業概要

  • 事業内容:生徒及び教職員へのマスクの寄贈
  • 実施日:11月5日~11月26日
  • 受益者数:5校 合計約2400名(ムワプラセントラル小学校、ニャンカンガ小学校、カミネンベ小学校、ムペレケセ小学校、ルヤンドコミュニティ学校)
  • 事業地:ザンビア共和国中央州チサンバ群ムワプラ地域

 

街でマスクを見かけることのなかったザンビアでも…

日本では今や当たり前となった、外出時のマスクの着用。コロナ禍においてザンビアでも同様の変化が起こりました。これまではザンビア国内においてマスクを着用している人を見ることはありませんでした。しかし、新型コロナウィルスの拡大によって、ザンビア政府は国民に対して、ショッピングモールや銀行、公共交通機関を利用する際のマスクの着用を呼びかけています。同様に、3月から一時閉鎖されていた学校が9月に再開するにあたり、学校では生徒や教職員にはマスクを着用するように指導が行われています。

 

マスクがないと授業が受けられない!

ロシナンテスでは、10月に手洗い用バケツや手指消毒用アルコール等の衛生用品寄贈を行いました。その際に現地の学校関係者から聞き取り調査を行ったところ、マスクをしていない生徒は授業に参加できていないということがわかりました。政府からのマスク支給は不十分で、全生徒が手にすることはできなかったそうです。足りない分については、各家庭の責任で購入するしかなく、子どもをたくさん抱える家庭にとっては経済的な負担となりますし、マスクを着用することの重要性について十分な理解をしていない保護者は購入に抵抗がある状況でした。

進級試験を間近に控えた7年生や9年生が学校に通えない状態にあることは今後の彼らの学校生活に大きな影響を与えます。そこで、11月5日にマスクを持たない7年生と9年生が多くいる2つの学校に対し、150枚のマスクの寄贈を行いました。

現地スタッフのセシリアが小学校へ

 

理事長川原と日本人職員も現地へ

11月24~26日にかけて、出張中の理事長川原とザンビア駐在員の田中がムワプラ地域を訪れ、5つの学校を回って、全生徒分と教員分およそ2200枚のマスクの寄贈を行いました。ムワプラセントラル小学校の校長先生からは「いつもムワプラ地域の学校を支えていただきありがとうございます。マスクは子どもたちの感染予防の役に立ちます。」と感謝の言葉をいただきました。

今回の寄贈では、学校の代表生徒を交えながら、新型コロナの症状や予防方法、感染経路、正しいマスクの着用方法についてのレクチャーを行い、啓発活動にも取り組みました。

川原もマスク寄贈の現場へ

 

現場の声に合ったサポートを

今回の寄贈では、長期利用を見据えて使い捨てではなく布製のマスクを寄贈しました。また、市販のものではなく現地のテーラーに依頼し、一つ一つ手作りで縫製してもらいました。スピード感が求められる中で、2週間程度でこの枚数を仕上げられるのか心配もありましたが、無事に製作を終えてくれたザンビア人のテーラーの皆さんにも感謝します。

マスクの寄贈によって、これからのザンビアを担う子どもたちの教育に役立つことができてうれしく思います。

現在ザンビア国内では一日に約30人程度の感染報告がされています。数はだいぶ抑えられていますが、まだ完全に鎮静化したとは言えない状況です。コロナウィルスの影響で、ザンビアの人々の生活も今までにはなかった変化を求められておりますが、今後も現場の声を大切にしながら支援を行っていきます。

引き続き皆さまからのあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。

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