特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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日本での活動2016.10.17

熊本での活動報告 Vol.2

こんにちは。ロシナンテスインターン生の大庭です。

前回、熊本の現状についてお伝えしました。
今回は熊本の“人”にスポットを当ててお話します。

発災から半年が経過しました。
被災された方は、半年経っても心の傷が消えるわけではありません。
何年・何十年経っても決して忘れることはないでしょう。

そんな中、私が熊本に住む方から聞いた声。
「死んでいく家を見ることが一番辛い」

大雨・台風・噴火…様々な自然災害が熊本を襲いました。
東日本大震災とは被災の形が異なり、
発災当時には建っていた家も時間が経つにつれて、崩れてしまうという現状があります。
思い出の詰まった家が崩れていく姿は、直視できるものではありません。

また、今回の地震の本震・余震の発生はともに夜中でした。
今でも、夜になると地震の事を思い出し、「また夜中に地震が起こるかもしれない」という恐怖で、
寝ることが出来ないという方もいらっしゃいました。
夜に寝ることができない分、昼寝をしてしまい、
生活リズムにも影響を及ぼしています。

災害は、時間の経過とともに、精神面・身体面でも人を追い込んでいくのです。

お子さんを持つ主婦の方から聞いた話。
発災直後は、何千回といった地震が頻繁に起こる度に、
携帯電話の警報アラームが鳴り、怯えながらの生活が続いていたと言います。
ようやく地震が落ち着いた今、
「子供たちが警報アラームの真似をして面白がっている」
ということを聞きました。

そこで私は考えました。
その行動は、本当に地震を面白がっているのでしょうか?
幼い子どもながら、どうにか不安を押しつぶすために
面白おかしく、真似をしているのではないでしょうか。
そんな話を聞くと、胸が締め付けられます。

熊本は今、避難所から仮設住宅に移り、
生活をする段階へと、フェーズが変わっています。

少しずつ生活が安定し、余裕が出てきたのか、
ようやく、笑顔が見られるまでになりました。
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【仮設住宅に住むお母さん】

しかし、メディアで放送されなくなった分、
熊本地震の記憶が、薄れていっているような気がしませんか?
情報がないから”終わり”ではありません。

未だに熊本で、問題を抱えている方はたくさんいらっしゃいます。
その方々に、私は何が出来るのか。
ロシナンテスは、何が出来るのか。
寄り添い合って、今後の展開を考えていこうと思います。

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【介助が必要な方と一緒に散歩している様子】

一生懸命前を向いて、頑張ろうとしている人がたくさんいます。
これを読んだ方が少しでも、この想いに共感していただけると幸いです。