特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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川原ブログ2012.03.24

小さな光

前日にけがをした娘は、元気に学校に行きます。
私は車を取りに行くために、途中まで娘とともに学校への道を歩きます。
同級生の女の子たちと一緒に登校です。
途中、犬がいれば、犬とじゃれあい、猫がいれば、猫とじゃれあい、
川べりをだらだらと通学します。
私は、この通学路は大好きです。
川のせせらぎを聞きながら、川の上流にある小学校へと続きます。
車に乗り、福岡の大学へと向かいます。
私は、いまだに大学に籍があります。
大学の外科の医局の廊下に名札があって、教授以下名前がずらーと並んでいます。
私は「留学生」の欄に名前があります。
この一つの名札が、私にとってはとてもありがたい存在です。
「私には仲間がいる」
常にそう思えます。
名札を残してくれている教授に、感謝いたします。
医局制度というのがあります。
教授をトップとして、昔ながらの体制です。
これが、古臭いのでやめよう、という風潮でして、
医局に入らずに、市中の病院に直接就職するケースが多いです。
私自身、医局制度は、実は賛成です。
「自由」
私には、震える言葉です。
私は、ある意味自由を求めて、大きな組織を飛び出したのですが、これが大変なのです。
もちろん、腹を据えて、事に対処してきています。
「寄らば大樹の陰」
これは、自由の対局にあるような言葉ですが、なぜだか、これも良いのではと思えるのです。
大樹というのは、もちろん、医局です。
時代に逆行すると言われれば、そうかもしれませんが、間違った方向に進むというのもあります。
時には修正も必要です。
教授と地域医療のことに関して、話を行います。
医局制度が崩壊して、地域医療がめちゃくちゃになっています。
「自由」の対価として地域医療の崩壊があったのです。
私は、先日北海道に行き、地域医療の現場を見てきました。
現場の先生方は、本当に一生懸命にやっております。
しかし、数が全く足りていないのです。
行政の方々も、これは本当に真剣に医師の確保に努めています。
話を聞いていて、涙が出る思いでした。
何とかしなくては、いけないと思い、私一人ではどうしようもなく、教授に教えを乞いに伺いました。
光が全くないわけではありません。
わずかですが、小さな光が見えるときもあります。
それは、志の高い若い学生や医師と話をする時です。
どこかに、突破口があるかもしれません。
それを探し出さなければなりません。
今夜、福岡大名の喫茶「ガレリア」で、震災関連で若人が集まってきます。
これなども、私にとって、小さな光です。
考えれば、考える程、やらなければならないことが、次から次に出てきます。
根性を据えて、ひとつずつ、こなしていきます。
川原尚行