特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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現地の文化生活2020.04.28

スーダンにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況

新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)の影響が世界に波及していますが、スーダンで初めてCOVID-19の感染者が報告されたのは2020/3/12でした。

4/28現在、報告されているのは感染者275名、回復者21名、死亡者22名です。日本で報告されている人数と比べるといずれも少数ではありますが、4/24の時点で感染者が175名だったことを考えると、感染拡大速度が上がってきたように感じます。元々の医療体制や経済状況を考えると、今後感染が拡大した場合の影響は計り知れません。日本でもベッド数が足りないというニュースを目にしますが、スーダンでも既にベッド数より感染者数の方が多くなっている現状があります。

スーダンにおけるCOVID-19対策

スーダンでのCOVID-19対策を振り返ってみたいと思います。

2月下旬からハルツーム国際空港では検温や問診などの水際対策が取られていましたが、3/12の感染報告の後、学校の閉鎖や宗教施設での礼拝の時間短縮などの措置が始まりました。3/16には緊急事態宣言が発令され、3月末まで貨物と支援物資を除き陸海空全ての国境が閉鎖されました。その後、3/26と4/20に閉鎖機関の延長が発表され、5/20まで閉鎖することになっています。

3/24からは全土で夜間外出禁止令が発令され、3/26には外出禁止時間の延長、4/18からは首都ハルツーム州において24時間の外出禁止令(ロックダウン)が発効となりました。4/28現在、州間の移動も禁止されています。4月中旬までは新規感染者が1〜2名で推移していましたが、4/13に10名の新規感染者が報告され、その後感染者が急増しています。首都ロックダウンとハルツーム州外での夜間外出禁止令の効果が良い方向に出ることを願っています。

保健省や市民による啓発活動

アジアでもCOVID-19の啓発動画や歌が話題にのぼっていましたが、スーダンでも保健省や有志の市民が動画や画像などを使って啓発活動を行っています。スマートフォンが利用可能な人々を中心にSNSなどで迅速に広まっている印象です。昨年の半年に渡る抗議行動、政変の時と同様に、スーダンの人々の緊急事態での行動力には驚かされるばかりです。

こういった肯定的な側面がある一方、村落部ではスマートフォンは高嶺の花であり、インターネット回線が利用できない場所もたくさんあります。また、COVID-19対策の要である手洗いは、もちろん水がないと行えません。国土の大半が砂漠気候であるスーダンでは、飲み水さえ困っている人々がまだまだいる状況です。

そういった地域なら都市部から隔離されCOVID-19が入ってこないのでは?と思いたくなりますが、実際はそうではなく、都市部に出稼ぎに行ったり、仕事のため日常的に都市部と村落部を往復している人々がいます。明日の暮らしのために必要な行為によって、手洗いが困難で医療環境が乏しい地域にCOVID-19が広がらないことを祈るばかりです。

また直接COVID-19対策のためだけということではありませんが、3月下旬にハムドク首相がスーダンの経済再生のため「Stand for Sudan」をキャッチフレーズに、広く寄付を呼びかけました。4/24の時点で、のべ56万人から1億3千万円相当もの寄付が集まっています。

ラマダーンの始まり

イスラム教徒が多いスーダンですが、先週末から断食月(ラマダン)が始まりました。本来、ラマダンでは日没後の朝食を、人々が集って共に食事を摂ります。普段は自宅で礼拝することが多い人でも、モスクに礼拝に出かけることも増えます。政府は、そこで感染が爆発することを避けるため、モスクなどの宗教施設での集団礼拝を避けるよう指示を出しています。

世界中の人々の暮らしを一変させたCOVID-19ですが、スーダンでの暮らしにも大きな変化をもたらしています。