特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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現地の文化生活2021.05.13

コロナ禍でのラマダン~あるスーダン人スタッフの1日

スーダンではラマダンを終え、現在イード(断食明けの休暇)中です。

ラマダン(断食月)は、本来であれば親戚や友人と食事の場を共有する機会が多いのですが、新型コロナの影響で、保健省など各政府機関からたくさんの人と同席する食事を控え、家族と家で食事をすることが呼びかけられています。また、マスク着用や手洗いの励行などの基本的な予防方法に加えて、ワクチン接種や礼拝時の注意点なども啓発されています。

ラマダン装飾されたハルツーム1番のショッピングセンター(停電中)

そんな今年のラマダンですが、スーダン人スタッフに1日のスケジュールを聞いてみましたのでご紹介します。

7:30 勤務開始
14:30 終業(ラマダン中は就業時間の短縮がスーダンの法律で定められています)
14:30-18:00 帰宅、イフタール(1日の始めの食事)の準備、子どもの世話
18:00-20:00 家族とイフタール、マグリブ(日没)の礼拝

お裾分けしてもらったイフタール

20:00-23:00 休憩、仮眠
23:00-24:00 アシャー(夜ご飯)の準備
24:00-1:00 アシャー、食器洗い
1:00-3:30 睡眠
3:30-4:00 サフール(日の出前の軽食)の準備
4:00 サフール

カアクというラマダンによく食べるクッキー(左)

4:20 ファジュル(日の出前)の礼拝
5:00 休憩、出勤準備

いかがでしょうか?とてもハードな生活だと思いませんか?

睡眠時間が細切れで時間も十分とは言えません。睡眠不足な中、日の出前の礼拝〜日没の礼拝までは一切の飲食を断つことになります。その上、気温が40度を超える中、停電してクーラーも扇風機も使えない状況で断食を続ける彼らを見ていると、本当に尊敬の念を抱きます。

ラマダンの中間の日=満月

本来イフタールは、家族や親族、友人さらには道行く初対面の人と一緒に絆を深める機会でしたが、新型コロナの影響でその機会が減っているようです。はやくいつものラマダンの風景が見られる世界になるといいなと思っています。

ラマダン名物の伝統的ジュース、アブリー(ヘルモル)の素