特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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2019.09.18

給水所完成後に、水・衛生、健康に関わる啓発活動を実施

皆さまからたくさんのご支援をいただき、今年5月に完成したオンムサマーマ村での給水所。この給水所を利用する住民を対象に、8 月 21 日~27 日の 7 日間、水・衛生、健康に関わる啓発活動を実施しました。当初は給水所の完成と同時に実施する予定でしたが、スーダンの情勢悪化のため延期となっており、3ヶ月遅れてようやく実施することができました。

 

1.実施地域

実施地:スーダン共和国北コルドファン州オンムダム・ハージ・アハメド地域オンムサマーマ村

事業地(オンムサマーマ村)の位置

 

2.実施内容

給水所の建設で水の恩恵を受けた後も、コミュニティの方々が自分達の力でより安全かつ清潔な暮らしを保っていけるようにすることを目的に、小学校での衛生指導、住民の方との清掃活動、現地住民の方へ水に関する衛生問題の原因と対策の説明の3つのセッションを実施しました。

セッション 1:安全な水と清潔な環境を守っていくためのコミュニティ強化

8 月 21 日~25 日 オンムサマーマ村 に位置するエルハンサ小学校にて、グループワークやプレゼンテーションを実施。住民 45 人、講師 3 人が参加し、「どうして安全な水が大切なのか」「コミュニティとして家庭や地域でどのように守ることができるのか」、さらに「個人としてどう衛生に気を付けることができるか」を主なテーマとして実施しました。

具体的には、給水所を清潔に、かつ安全に保つための方法や技術、コミュニティとしてどう衛生活動を主導していくか、各家庭で衛生に気を付ける上で考えるべきトイレの種類、ゴミの処理方法は何か、さらには 健康意識をどう向上させるかなど、住民の方々がすぐに暮らしに取り入れられる内容を丁寧に伝えました。

内容については、保健省や水省に相談をしながら進めました。その結果、「平和的に給水所を使用していくために、意思決定の方法をどう変えるか、争いをどう減らすか」など、日本ではあまり意識されないようなことも話し合われており、きちんと地域に根差した内容で実施することができました。

参加した方々からは、知識とスキルが習得できた、と感謝する声があり、講師の方々からは、参加者が積極的に参加してくれて様々なアイデアを出してくれたと喜ぶ声が見受けられました。

セッション 2: 清掃キャンペーン

8 月 26 日 には、オンムサマーマ村の市場や家庭、コミュニティ全体でごみ拾いなどの清掃活動を行いました。写真のように、村を綺麗にしてより良い衛生環境の中で暮らすことはもちろんですが、それ以上に住民の方々が村内の環境について関心を持ち、コミュニティの一員としての意識を強めて行動できるようにする事を目的としました。

セッション 3: コミュニティでの啓発活動

:8 月 27 日にはオンムサマーマ村にて安全な飲み水、衛生的な環境、水因性の病気に関しての説明をし、そのための行動改善を促しました。大人から子供まで約 800 人もの方々が集まり、熱心に話を聞いてくださいました。

今回の活動を通じ、住民の方々の意識や行動には早速前向きな変化が現れています。積極的に衛生環境を改善しようという行動も見られ、それぞれの方が意識し始めた様子が見受けられました。また、さらに多くの人々に衛生教育を実施するため、健康を促進する委員会のためのオフィスも設立されました。