特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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2023.08.16

マザーシェルターに井戸ができました!

ザンビアでマザーシェルターを建設した地域では、水不足が課題です。これまで村には共用の井戸が1つしかなく、それを学校、市場、近隣世帯、診療所で分け合っていました。そのため、すぐに水が枯渇してしまい、出産をまぢかに控えた女性たちが遠くの井戸へ水を汲みに行っていました。雨が降ると、宿泊している妊婦さんたちは協力してバケツを庭に並べていました。

ロシナンテスは、診療所やマザーシェルター、また周辺の住民も十分な量の水を使用できるよう、井戸の掘削を行いました。

想像する井戸とはちょっと違いますが…

こちらが、完成した井戸です。私たちが想像する井戸とはちょっと違いますね……。電気で地下から水をくみ上げ、地面に埋めたパイプを通して、診療所やマザーシェルターに給水しています。

完成した井戸

こちらが、水が出ることを確認した際の写真です。

出産に不可欠な水の不足を心配しなくてすむように

この井戸の水は、今後マザーシェルターに大きな恩恵をもたらします。分娩の際、感染症を引き起こすリスクを避けるために清潔な水は不可欠です。出産の際の妊婦さんの水分補給にも、出産後の清掃においても、水が不足する心配をしなくてすみます。

小学校にも給水設備を設置し、水を通しました

また今回は、徒歩10分程度の距離にある小学校にも水を供給するという計画で進めました。子どもたちが運動した後に水を飲めるように、運動場の近くに蛇口付きの給水設備を設置しました。マザーシェルターで出産する妊婦さんたちを合わせると、年間で約1,400名弱が井戸の水を利用できることになります。

現在ムワプラ診療所には、古い井戸と合わせて2基の井戸があります。この水の管理は、地域の「水管理委員会」が担います。各世帯から月に40クワチャ(約360円)を徴収し、維持管理にかかる費用を賄います。40クワチャは、住民にとって負担の少ない価格です。首都ルサカの生活でも、1か月に1人あたり80リットルの水を使用した場合、約120クワチャ(約1,080円)程度かかります。世帯で考えれば、安価な設定であることがわかります。

今後ロシナンテスは、水管理委員会、またそれを取りまとめる地域を代表する会議体に引き続き関わり、運用が安定するまでサポートを行う予定です。