特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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スタッフ挨拶2018.07.17

入職のご挨拶【堺 遥】

はじめまして。2018年6月にロシナンテスに入職しました堺遥と申します。

ロシナンテス入職前は総合商社に勤め、自動車や船の分野で複数のプロジェクトに携わっていました。「医」を届けるロシナンテスの仕事は初心者ながら、一生懸命がんばりたいと思います。

私がロシナンテスに入職するに至る最初のきっかけは、小学生の時に観たテレビ番組でした。

番組では、地雷埋蔵地域・奴隷労働・野宿など、過酷な環境下で生きる子どもたちが紹介されていました。
自分と同じ年ごろの子どもたちが、自分とはまるで違う環境で生きていることに衝撃を受け、「大人になったら、あの子たちを助けたい」という思いを抱きます。

高校卒業後、国際関係や地域文化などを幅広く学べる大学に進学して文化人類学に出会い、異文化を学ぶ面白さに強く惹きつけられました。大学卒業後の進路を考えたとき、「開発途上国の子どもたちを助けたいと思ってきたけど、どんな仕事に就いて、何をしたらいいのだろう」と悩みました。
知人に相談すると「まずは自分の目で見てみたら?」とアドバイスされ、「開発途上国」へ行ってみることにしました。

行き先として選んだのは、西アフリカにある「トーゴ共和国」。
それまで国名を聞いたこともありませんでしたが、NGOがボランティアを募集しており、文化人類学を学ぶ中で最も興味を引かれていたアフリカへ行ってみたくて参加を申し込みました。

いざトーゴに到着し、私は衝撃を受けます。

「現地の人は普通に生活している…助けるなんて、おこがましかった」

首都・ロメの中心部ではアスファルトで舗装された道路を自動車やバイクが走り、水や電気の供給は断続的ではあるものの最低限使用でき、携帯電話を持っている人もいました。
人々はのんびりと過ごし、私のような外国人が通りかかると「ヨヴォ、ヨヴォ、ボンソワール(白人、こんにちは)」と人懐っこく話しかけてくれました。
平日はボランティアとして孤児院の子どもたちに勉強を教え、休日は周囲を散歩し色々な人と会話しながら1ヶ月間過ごす中で、トーゴを大好きになりました。
トーゴの魅力を言葉で表現するのは難しいですが、人・音楽・踊り・ファッション・食など…あらゆる側面に魅了されたのでした。

一見すると満足なトーゴの人々の暮らしでしたが、実際にはお金がないから進学できない、夢をあきらめた、という若者は少なくありませんでした。

「この国に必要なのはボランティアじゃない。雇用を生み出す産業だ」

そう考えた私は一般企業に就職することを決め、大学卒業後、総合商社で働くこととなります。

就職後は、自動車や船の領域においてアジアやヨーロッパの案件に携わり、多くのことを学ぶ日々でした。
一方で、心の片隅にはいつも「いつかはアフリカへ」という思いがあり、アフリカや国際協力に関係するイベントを見つけては足を運んでいました。
その中で、とあるイベントをきっかけにロシナンテスを知り、その理念や「医」を届ける活動に共感し、ロシナンテスで働くことを決意しました。

ロシナンテスに入職した今、私の夢は「生まれた環境にかかわらず、誰もが自由に夢を描ける世界を実現すること」です。

私がトーゴで見聞きしたように、お金がないため進学をあきらめる、外の世界に触れる機会が少ないため周囲の大人と同じ人生しか考えたことがない、といった人は少なくないと思います。
どんな人生を歩みたいか、は人それぞれですが、多くの人が様々な選択肢を知り、「がんばれば夢を叶えられるかも」と思える世界にしたいです。
そのための重要な基盤である「医」を、ロシナンテスの一員として世界のどこにでも届けていきたいと考えています。

日本や世界のどこでも、多くの人が笑顔になれるよう一生懸命がんばりますので、今後どうぞよろしくお願いいたします。

堺 遥

トーゴにて。編み込みに挑戦しました!