特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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川原ブログ2014.11.14

二つのワークショップ

今日は金曜日でスーダンではお休みです。
この一週間、スーダンにて二つのワークショップをロシナンテス主催で開催しました。


ひとつは、腎不全の透析療法に関するもので、飯塚病院から古庄医師と小田臨床工学技士に来ていただき、
さらに日本の医療機器メーカーのニプロのスタッフをスーダンに招き、日本のODAで建設されたイブン・シーナ病院で透析療法のワークショップを行いました。
飯塚病院のお二人には、まずスーダンの透析療法を見て、そしてスーダンの担当者と話し合いをしたのちに、発表をしてもらいました。
ニプロからロシナンテスに出向してきている坂野君がいます。彼は、スーダンに来て約3か月になりますが、上記のイブン・シーナ病院に入り込んで現場で頑張っています。今回は彼の英語での初めての発表でした。
このワークショップ自体の担当も坂野君で、彼にとっては、全てが「はじめて」のことだったようです。
私が朝5時に起きると(じじいなので早起きです)、いつもパソコンのスイッチをつけっ放しにして寝ている彼がいました。相当に頭と体力を使ったのでしょう。多少の失敗はありましたが、素晴らしいワークショップになりました。
この経験を生かして、大きく育ってほしいと思っています。
ワークショップ後に、飯塚病院のお二人が口をそろえて仰るには、スーダンの人たちは、よく勉強されている!というものです。
ただし、医療経済が上手く回っておらずに、機器の管理体制、スペアパーツ、消耗品の供給体制がよくなく、
満足のいく医療現場にはなっていません。
こうすれば、このようになる!
という、簡単な図式があるわけではありません。
だからこそ、日本の我々と共に考え、共に行動しようと思います。
今週、もう一つのワークショップを行いました。
これは、ロシナンテスがハルツーム州保健省と一緒になって取り組んでいる巡回診療のスタッフへのワークショップです。
巡回診療に出れば、2週間の長丁場で家に一度も帰ることが出来ません。それゆえ、チームワークが一番の問題(仲良くならなければいけません)となります。
今までは、技術的な向上を目指すワークショップでしたが、今回は、もちろん技術的な向上を行うとともに、いかにチームワークを作っていけるかに主眼を置きました。
そして、3日間にわたるワークショップを行いました。
最後の締めくくりは、ロシナンテスのスーダン人リーダーのフセインがチームワークに関して熱く語りかけました。
来週から、今月の巡回診療がスタートします。
そこで、どれだけ今回のワークショップの成果が出せるのか、とても楽しみです。
ワークショップに参加してくれたスタッフの真剣な眼差しは本物です。
2週間の巡回診療は辛いものですが、誰かが行わなければなりません。
その使命感を果たそうとする彼らの姿勢こそ、この国をよくする原動力であると思います。
小さなことですが、とても大事なことです。
彼らを育て上げていくことこそ、ロシナンテスの使命であると思います。
この二つのワークショップを同じ週に行いましたが、地域医療と都市部での病院の支援という二つの大きな方向性を示しています。
これを出来ましたのも、日本からスーダンまで来てくださった古庄医師、小田技師、スーダンの保健省のスタッフ、イブン。シーナ病院のスタッフ、そしてロシナンテスのスーダン人、日本人の全てのスタッフのおかげであります。ありがとうございました!
そして、これからも一緒に頑張りましょう!