特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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川原ブログ2015.01.14

遊牧民から定住民へ

いつも、ロシナンテスを応援してくださり、ありがとうございます。
ロシナンテスが診療所を建設したマンスーラ村のことです。
現在のガダーレフ州保健大臣のアブダッラ医師の実家に行きました。
すると、アブダッラ医師のお父さんがベッドの上に座って我々を歓迎してくれました。
「もう、私は百歳になりますよ」
と、優しく話しかけてくれました。
このお父さんが、遊牧民から定住民になろうと決めて、このマンスーラ村に住みだしたようです。
「それは、1958年でした。たった7軒の家からスタートでした」
「なぜ、遊牧民から定住民になろうと決心したのですか?」
「教育だね。子供たちに、教育をしないと行けないと思ったから。ここから5キロ先のマガッタ村に学校があったので、子供たちを通わせようとしました。でも、最初は子供たちは学校に行きたがりませんでした。学校に行かせようとして、鞭まで使ったことがありますよ」
「女性の教育はどう考えますか?」
「当然、女性の教育も大事です。社会のことを知らなければなりません」
このような会話を交わしましたが、この百歳になるお父さんは、とても頭が明晰です。
教育が一番と考え、この地に定住してから60年近くたちます。
その息子さんが、今では教育を受けて医師となり、大臣となっています。
そして、マンスーラ村には、国連の援助もあり、女子の高等学校が建設されています。
DSC_9110.JPG
上記の写真が、アブダッラ大臣とお父さんのバシールさんです。
バシールさんは、アブダッラ大臣から今の社会の様子を聞いています。
バシール大臣はにこやかにそれに答えています。
「父が、遊牧民からここに定住して、自分を学校に行かせてくれたので、今の自分があります。本当に父に感謝しています」
素晴らしい父子です。
このお父さんともっと話したいと思い、それには私のアラビア語をもっと上達させねばと思った次第です。