特定非営利活動法人ロシナンテス

活動報告ブログ

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2022.05.16

連日の掘削作業と住民の声-ハフィールプロジェクト進捗報告

ロシナンテスは現在、診療所を建設したスーダンのワッド・シュウェイン村できれいな水を十分に使える状態にすることを目指し、ハフィールプロジェクトに取り組んでいます。

主な作業は下記で、現在現地では掘削が進められています。
・既存のハフィールの横に新しく深いハフィールを追加し連結することで、乾季の間不足しない十分な水量を貯められる状態にする
・家畜が侵入して水を汚染しないよう、フェンスや家畜用の水飲み場の設置
・浄水システムや、水をくみ上げるための動力であるソーラーパネルの設置

既存のハフィールが乾季に干上がってしまう大きな要因は深さが足りないことなのですが、ハフィール建設当時、途中で下に固い岩盤が見つかり十分な深さまで掘れなかったそうです。今回の再調査でも、やはり地盤が固く、さらに深掘りするには高額な費用がかかってしまうことが分かっていました。

そのため、周辺で数か所の試掘を行い、影響が少なそうな場所を選定の上、新しいハフィールを掘削しています。

ハフィール改修プラン

試掘の結果に基づいて専門家のアリさんが作成したハフィール改修プランに基づき、既存のハフィールのすぐ横に4メートルの深さのハフィールを掘っています。浅く広いハフィールだと水がすぐに蒸発してしまいますが、ハフィールの深さを出すことで、蒸発量を抑えつつ水量を増やすことができます。

深さの目安は、両手を上げた理事長川原のおよそ2倍

途中で硬い岩盤にあたり、数日ごとに重機の歯を交換しなければならなかったり、追加の機材が必要になったりもしましたが、間もなく掘削作業が完了する予定です。。

視察の様子

村の人々からも、新しいハフィールができれば、水汲みにかける時間や労力が少なくなるので子供たちが勉強にもっと集中できる、生活に必要な水を買うための経済的な負担が減らせる、収穫できる作物が多くなり村の現金収入が増えるなど、さまざまな期待が寄せられています。

「小学生くらいの子どもたちが、大きなポリバケツに水を汲みハフィールとロバの間を何往復もしている様子を直接見て、本当に重労働であることを改めて感じました。ハフィールの中に入ったり、ふちの部分から身を乗り出したりして水を汲んでいるため、いつ足を滑らせてもおかしくないなとひやひやする場面もありました。水汲みが簡単になればもっとたくさん勉強できるようになる!と喜んでくれたム ハンマドくんのためにも、1日も早く改修できるよう引き続き尽力していきます。」(駐在員池田)

※本事業は、J.S.Foundation様のご支援をいただいております。